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2020.03.13 研究・成果

「大脳皮質中のDP/DTTが鍵」名古屋大が心身相関のメカニズム解明

心の信号が身体の反応につながるメカニズムを解明した名古屋大の片岡直也特任助教(左)と中村和弘教授

 

心理的なストレスや喜怒哀楽は体に影響を与え、様々な身体反応が生じる「心身相関」は広く知られているが、脳の中でストレスや情動といった心の信号が、どのようにして身体の反応につながっているのかは、謎だった。名古屋大学大学院医学系研究科の片岡直也特任助教と中村和弘教授の研究グループは、脳内で心理や情動を処理する心の領域と、体を調節する領域とをつなぐ心身相関の神経伝達路が、大脳皮質の中のDP/DTT(背側脚皮質/背側蓋紐)であることを発見した。パニック障害やPTSDなどのストレス関連疾患の治療法開発につながる成果だ。中村教授は「今後、さらに神経回路をさかのぼって調べることで、情動やストレスの関係、基本原理を解明したい」と話す。
動物の場合、身の危険を感じる(心理ストレス)と、体温や脈拍、血圧などを上昇させて、身体のパフォーマンスを一時的に向上させ、敵と戦ったり、逃げたりする。つまり、ストレスによる心身相関は必要なものだ。

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