2020.06.19 研究・成果
東北大学大学院理学研究科の古川善博准教授、竹内悠人博士課程学生(研究当時)、掛川武教授、寺田直樹教授、物質・材料研究機構の小林敬道主幹研究員、北京高圧科学研究センターの関根利守研究員の研究グループは、隕石が地球の海洋に衝突する際に起こる化学反応を実験室で模擬し、窒素と二酸化炭素が、水と隕石に含まれる主要な鉱物と反応することによって、タンパク質の材料であるアミノ酸が生成することを明らかにした。
研究グループは2015年に、衝突によってアンモニアを窒素源としてアミノ酸や核酸塩基が生成することを発表していたが、窒素は当時の地球の大気に大量に存在した成分と考えられており、今回の研究によって、生命誕生前の地球ではこれまで考えられていたものとは異なる、生命の材料分子の生成反応が起こっていたことを示した。
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