2020.07.17 研究・成果
東京医科歯科大学の研究グループは、東京大学、北海道大学との共同研究により、腫瘍組織の血管内皮細胞から分泌される因子によって、ガンが進展するしくみを解明した。血管内皮細胞由来のガン関連線維芽細胞(CAF)が、トランスフォーミング増殖因子β2(TGFーβ2)を分泌することで、ガン細胞の悪性化を誘導するメカニズムを明らかにした成果で、腫瘍組織におけるTGFーβシグナルを阻害することで、ガン微小環境ネットワークを標的にした新たなガン治療法の開発に応用できると期待している。
この成果は東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の渡部徹郎教授と吉松康裕講師(現・新潟大学)の研究グループが、東京大学大学院医学系研究科の宮園浩平教授と赤津裕一氏(現・日本化薬㈱)、北海道大学大学院歯学研究院の樋田京子教授と共同研究して得たもの。米国東部時間7月10日に国際科学誌Cancer Scienceオンライン版で発表した。
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