2020.12.11 研究・成果
岡山大学大学院環境生命科学研究科の赤木剛士准教授は、九州大学・京都大学・岐阜県農業技術センターの共同研究者とともに、柿にAI技術である深層学習(ディープラーニング)を適用することで、ごく普通の写真1枚から果実の内部障害を見抜く技術を開発した。さらに、AIの診断理由となった画像中の特徴を可視化することで、人には気付くのが難しい内部障害の指標や予兆を早期に明らかにできる可能性を示した。
柿の果実内における内部障害「へたすき」は、柿のへたの下部に大きな黒い裂傷が生じ、商品価値を著しく落とすだけでなく、他の生理障害の発生源になる。しかし、これを果実の外見上から判断するのは非常に難しく、果実を切るかへたを取り除かないと確実に見抜けないが、へたを取り除いた果実は商品価値を失うため、選果の上で大きな問題になる。
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