2021.03.26 研究・成果
九州大学大学院理学研究院のキム・クァンス特任助教、岩見真吾准教授は、米国インディアナ大学公衆衛生大学院の江島啓介助教らとの共同研究により、ウイルス量のピークを迎える時期が早いことが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する抗ウイルス薬剤治療が他のコロナウイルス感染症と比べて困難である理由の1つであることを解明した。数理科学による今回の解析結果は、今後の臨床結果と比較することで検証を行い、データ解析の精度をさらに向上させるという。
一般的に細胞から上気道(鼻・咽頭・喉頭)へ排出されるウイルス量がピークを迎える前に、ウイルス複製阻害薬剤の投与を開始することが、体内のウイルス排出量を減少させるために重要である。これはインフルエンザなどの臨床試験からも知られている。
© 2024 THE SCIENCE NEWS