就任会見で大学経営への決意を述べる東京大学の藤井輝夫総長
東京大学の藤井輝夫総長が就任会見を行い、対話と共感を基盤とした自律的で創造的な大学経営に取り組むという決意を述べた。藤井総長は4月に新型コロナウイルスに感染し、就任会見が遅れていた。
今回示した今後の行動指針の素案では、「対話と共感」「ダイバーシティ&インクルージョン」「世界の誰もが来たくなる大学」という基本的な方向性を示した。「新型コロナウイルス感染症や気候変動など、これまで人類が進んできた物質的・経済的な発展では立ち行かない問題に直面している。またいまだに差別や争いもなくならない。対話を通して、多様性を尊重し、大きな枠組みでの連携、深い共感的理解が得られて、はじめて地球環境をはじめとする公共財が維持できるようになる。学生、研究者だけでなく、あらゆる方がこういう方向を目指したいと思える大学を作りたい」という。
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