2021.11.05 研究・成果
量子科学技術研究開発機構量子生命・医学部門量子医科学研究所脳機能イメージング研究部の樋口真人部長と高堂裕平主幹研究員らは味の素と共同で、神経伝達物質前駆体の必須アミノ酸7種類の摂取が認知症の進行を抑えることを明らかにしたと発表した。これらアミノ酸を摂取した認知症モデルマウスでは、異常タンパク質が蓄積しているにも関わらず、神経細胞死による脳の萎縮が顕著に抑制された。炎症を加速する物質「キヌレニン」がアミノ酸とトランスポーターを共有することで、競合により「キヌレニン」が脳内に入るのを抑えている可能性が示された。認知症の治療法開発につながる成果と期待される。
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