2022.05.20 研究・成果
日本海沿岸地域の大雪の発生要因として、「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」が最近注目されている。その一方で北陸地方に局地的豪雪をもたらす「北陸不連続線」の存在が古くから知られているが、JPCZとの関係が非常に曖昧だった。九州大学大学院理学研究院の川村隆一教授、鈴木雄斗大学院生(研究当時)らの研究グループは、気象モデルの高解像度数値シミュレーションによって2021年1月上旬の北陸地方を中心に甚大な被害をもたらした豪雪事例を再現し、JPCZと北陸不連続線によって沿岸部の極端な降雪地域が二極化すること、北陸不連続線はJPCZと区別される沿岸前線であることを初めて突き止めることに成功した。
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