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2022.11.04 研究・成果

幹細胞が貪食で素早く分化  傷害受けた細胞を修復            東北大が新機構発見

東北大学大学院医学系研究科の若尾昌平講師(右)と出澤真理教授

 

生体内にある幹細胞を取り出し、サイトカインなどで段階的に刺激すると数週間から数カ月かけて目的の細胞に分化するが、生体内では数日で分化する。なぜ、それほどの違いがあるのか。東北大学大学院医学系研究科の若尾昌平講師と出澤真理教授らのグループは、Muse細胞、神経幹細胞、間葉系幹細胞などの体性幹細胞が貪食能を持ち、傷害を受けて細胞死した分化細胞を貪食し、その転写因子などを直接利用することで、短期間でエラーなく貪食した細胞と同一の細胞種へと分化するという新たな機構が存在することを発見した。出澤教授は「組織が損傷したとき、サイトカイン等で時間をかけて分化していたのでは対応できないため、今回のようなワイルドなシステムを備えているのだと思う。すでに治験で有効性は証明されているが、Muse細胞による点滴治療が、なぜエラーなく素早く傷害された組織を再構築するのかを明らかにできた」と話す。

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