2023.03.03 研究・成果
中部大学応用生物学部の高津英夫研究員と大場裕一教授、慶應義塾大学理工学部の南美穂子教授は、ヘイケボタルのオスとメスが発光のシグナルを使ってコミュニケーションしていて、光の「またたき」が「オス」「交尾していないメス」「交尾したメス」の3者を識別する鍵の一つであることを明らかにした。ヘイケボタルが光のまたたきを使って会話していることを初めて実験的に確かめた。
日本全国や朝鮮半島、中国北部などに分布し、7~8月頃に水田や湿原で見かけるヘイケボタルは、特に草の上に止まっているオスが点滅発光するときの光に、ミリ秒レベルの「またたき」が含まれている。このようなまたたき現象は、日本の固有種であるゲンジボタルではみられない。しかし、ヘイケボタルが星のまたたくような光り方をする理由は、これまでわかっていなかった。
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