2024.09.06 研究・成果
大阪大学の藤井啓祐教授 富士通量子研究所の佐藤信太郎所長
量子コンピューターでは100万量子ビットが実用的な計算のために最低限必要だといわれてきたが、大阪大学量子情報・量子生命研究センターと富士通は、数万量子ビットを用いて、現行のコンピューターで約5年かかる計算を約10時間程度で実行できる、実用的な誤り耐性量子計算方式(FTQC)を確立したと発表した。
大阪大学の藤井啓祐教授は「新しい位相角生成技術を開発し、他にも様々な工夫をこらすことで、計算規模を1000倍拡大することができた。これで、これまで不可能だった材料物性計算(ハバードモデル)の解析に見通しがたった。今回の方式は、超伝導量子コンピューター向けのものだが、他の方式にも拡大することもできる」と話す。
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