CIAJ(一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会)は、日本における通信機器市場の中期需要予測「2018年度~2023年度」をまとめて発刊した。2018年度については、市場低迷が続いているためマイナス成長の見通しとしたが、Society5・0の実現に向けて大きな貢献を果たす5G(第5世代移動体通信)やAI(人工知能)、IoTなどのサービスによる新需要創出により、2019年度から2023年度へ向けては緩やかに増加すると予測した。
通信機器市場では、携帯電話などの買い替えサイクルの長期化や、家庭用電話機やビジネス機器の利用頻度低下による需要の減少、また5Gの開始に向けた移動通信システムの変革期であるため、設備投資も低調となっている。
2018年度の国内における通信機器需要総額は、3兆5189億円(2017年度実績比3・3%減)のマイナス成長になると予測。内訳は国内金額が3兆971億円(同3・2%減)、輸出金額が4218億円(同3・7%減)。
今後5年間の中期展望では、2019年度から緩やかに通信機器需要が増加する見通し。5年後の2023年度における国内の通信機器需要総額は、3兆8213億円(2017年度実績比5・0%増)を見込んだ。内訳は国内金額が3兆3981億円(同6・2%増)、輸出金額が4232億円(同3・4%減)である。
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