2020.03.13 研究・成果
骨肉腫は主に若年者の骨に発生するガンで肺に転移しやすく、その場合の治療法は限られている。近年、免疫を強化して、ガンの進行を抑制する腫瘍免疫療法が注目を集めている。腫瘍免疫療法は、いくつかのガンに対しては非常に有効だが、骨肉腫に対する有効性はいまだ確認されていなかった。
九州大学大学院医学研究院の松本嘉寛准教授と医学系学府博士課程4年・八尋健一郎さんの研究グループは、体に細菌が侵入した際などに免疫を活性化して細菌を排除する自然免疫の重要な鍵の一つである受容体TLR4に着目して研究を行い、TLR4を刺激して、自然免疫を活性化することでCD8+T細胞が骨肉腫の進行を抑制することを世界に先駆けて報告した。
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