2020.06.05 研究・成果
信州大学医学部の中沢洋三教授と東芝の共同研究グループは、ナノサイズの生分解性リポソームに内包した治療遺伝子を、ガン細胞に高効率に運ぶ「がん指向性リポソーム技術」を開発したと5月29日発表した。同社はT細胞型急性リンパ性白血病(T細胞ALL)を対象に、標的細胞に選択的に取り込まれる生分解性リポソームを作製。マウスに対する試験で、安全で選択的かつ高効率にリポソームが取り込まれ、内包した遺伝子が高い治療効果を発揮することを確かめた。リポソームは様々な治療標的細胞に選択的に取り込まれるよう設計できるため、広くガン治療につながる成果と期待される。
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