2020.09.18 政策
これまで科学技術基本計画で目標としていた科学技術関係予算の対GDP比1%は2019年度予算ですでに達成されており、諸外国と比べても科学技術関係予算のGDP比は勝っている。9月10日に開催された総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)有識者懇談会で、内閣府が明らかにした。しかし、大学や研究機関などの「研究予算は厳しい」という認識とは乖離している。この原因は何なのか。
総務省統計局の科学技術研究調査では、18年度までの科学技術関係の予算や人材などについて毎年調査している。18年度の日本全体の研究費は19兆5260億円で対GDP比は3・56%と過去最高となった。その内訳は企業が72・9%と最も高く、大学等は18・8%とその比率は09年度と比べ、1・8ポイント低下した。実際の金額ベースで見ると、大学等は3兆6789億円、公的機関等は1兆6160億円、GDP比で見ると0・67%、0・29%になる。
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