2022.04.15 研究・成果
京都大学大学院理学研究科の川田美風さん㊨と森本直記准教授
ヒトは頭が大きいだけでなく肩幅も広い霊長類だが、産道が狭いため頭や肩が産道に詰まって難産になることがある。京都大学大学院理学研究科の川田美風博士課程学生、森本直記准教授、中務真人教授の研究グループは、京都大学医学部、京都大学霊長類研究所、東京大学、チューリッヒ大学(スイス)、ルーヴェン・カトリック大学(ベルギー)との国際共同研究で、胎児は出産前に鎖骨の成長を一時的に緩やかにし、出産後に成長を加速することで難産を回避していることを明らかにした。川田さんは「肩幅の難産は昔から言われていたが、肩にはスポットがあたっていなかった。今回、視点を変えることで面白い成長パターンがあることを明らかにできた」と話している。PNASに掲載された。
© 2024 THE SCIENCE NEWS