佐賀大学医学部の青木茂久准教授と農研機構生物機能利用研究部門の竹澤俊明主任研究員の研究グループは、開腹手術後などに腹腔内に留置するだけで長期間にわたり腹膜炎を軽減し、線維化と腸管の癒着を抑制する糸状の高密度コラーゲン(組織再生糸)の開発に成功したと発表した。人工的に腹膜炎を起こしたマウスを用いて効果を検証し、炎症や腸管の癒着が抑えられることを確認した。研究はJSTなどの支援で行われた。実用化が期待される。成果は英国科学誌「Biomaterial Science」オンライン版10月30日号で公開された。
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