生理学研究所生命創成探索センターの西田基宏教授(九州大学大学院薬学研究院)と九州大学大学院薬学研究院の西村明幸講師らの共同研究グループは、慢性心不全の原因の一つがミトコンドリアの過剰な分裂であることを発見し、さらに高血圧症治療薬のシルニジピン(商品名アテレック)がミトコンドリア過剰分裂を抑制することを明らかにした。西田教授は「ドラッグ・リポジショニングによって、慢性心不全治療薬としての開発を期待したいが、もともとの薬価が低く、適用拡大しても日本の薬価は高くならないため、国内企業は興味を持っていないと聞いている。今後、海外企業との共同研究を視野に新たな展開を考えている」と話す。Science Signaling電子版に11月14日掲載された。
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