銅プルシアンブルーの造粒体(手前左)と、それが充填されたフィルター
産業技術総合研究所ナノ材料研究部門ナノ粒子機能設計グループの高橋顕主任研究員と南公隆主任研究員、川本徹研究グループ長らと関東化学は共同で、大気中からアンモニアを高効率に除去できる吸着剤「銅プルシアンブルー」を開発したと発表した。青色顔料として知られる化合物「プルシアンブルー」の材料をコストや利用面を考慮して最適化した類似体で、これを扱いやすい粒状に加工。豚舎や堆肥化施設用途のフィルターを作製し、実証試験で高い性能を確認した。10ppmv程度の低濃度のアンモニア、かつ湿潤空気中でも乾燥空気中と同程度の吸着性能があり、薄い酸で洗浄することで繰り返し使用できる。畜産現場のほか、トイレや会議施設、半導体製造工場などでのアンモニア除去にも利用できると期待される。
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