2019.11.08 研究・成果
金沢大学環日本海域環境研究センターの福士圭介准教授㊨と東京工業大学地球生命研究所の関根康人教授
金沢大学環日本海域環境研究センターの福士圭介准教授と金沢大学大学院自然科学研究科の森田康暉さん(大学院生)、東京工業大学地球生命研究所の関根康人教授(金沢大学環日本海域環境研究センター客員教授)、物質・材料研究機構の佐久間博主幹研究員、米国ハーバード大学は共同で、太古の火星に存在した水の水質復元に世界で初めて成功し、水質が生命の生存に適したものであることを明らかにしたと発表した。火星のゲール・クレーター内部に存在した巨大湖の湖底の堆積物データに、放射性廃棄物処理分野で開発された手法を初めて適用。太古の火星に存在していた水は、地球の3分の1程度の塩分で、pHは中性、ミネラルを豊富に含む生命の生存に適したものであることを明らかにした。火星の従来のイメージを一新する成果で、同手法は小惑星探索「はやぶさ2」の帰還試料の分析にも活用可能と期待される。
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