2020.06.05 研究・成果
北海道衛生研究所食品科学部食品保健グループの藤井良昭主査らは、船底に貝類や藻類の付着を防ぐ目的で塗られている塗料(防汚塗料)の生鮮水産物および水産加工品に対する残留を調べることで、多数でこれら残留を確認したと発表した。液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS/MS)で分析することでわかった。いずれも濃度は低いが、海藻類に魚介類より多く残留。最も残留の多い乾燥ワカメでも、一生の間毎日食べ続けても健康への悪影響はないという。環境や生物への影響評価につながる成果と期待される。成果は日本分析化学会の第80回分析化学討論会で発表された。同討論会は5月23~24日、北海道教育大学札幌キャンパスで開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大を考慮して現地開催は中止され、講演要旨集の発行をもって成立した。
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