2020.08.21 研究・成果
(公財)川崎市産業振興財団ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)の喜納宏昭主幹研究員と東京大学大学院工学系研究科のカブラル オラシオ准教授(iCONM客員研究員併任)らの研究グループは、脳腫瘍で最も予後の悪いグリオブラストーマ(膠芽腫:GBM)に対して免疫チェックポイント阻害剤(ICI)とナノDDSを併用することで顕著な抗腫瘍効果が得られることをマウスを用いた動物実験で実証したと8月6日発表した。ナノDDS技術で免疫誘導細胞死を引き起こすエピルビシンを投与してICIを併用する化学免疫療法により、GBMを脳に移植したマウスは顕著な腫瘍縮小と生存期間の延長が認められた。ナノDDSは既に他のガン種で臨床試験が進行しているため、広く適用が可能と期待される。
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