2021.04.23 その他
様々な課題を抱えている日本のワクチン開発・生産体制について意見が交わされた医薬品開発協議会
ワクチン開発を行うグローバルな研究拠点を創設すべきだ。東京大学医科学研究所の石井健教授は、4月16日に開催された医薬品開発協議会で訴えた。
新型コロナウイルスのパンデミックに対して、米英中露の4カ国は通常であれば10年かかるワクチン開発期間を大幅に短縮し、史上初めて開発開始から1年以内のワクチン供給を実現した。これにはいくつか理由がある。継続的な新興感染症ワクチン開発研究支援と微生物学、免疫学などの基礎的研究支援。国をあげた予算、人材、リソースの開発支援。大規模治験のインフラ、リソースの存在。従来は直列で進める開発スケジュールを、並列で行うための予算や規制緩和を実施。データ、インフォメーションの透明化、見える化の徹底。スタートアップ、ベンチャー企業への支援と人材の層の厚さ、チャレンジと失敗許容の文化。また、バイオテロを含む国防や外交のカギとしてワクチンが位置づけられていること。
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