2021.11.26 研究・成果
東京大学総合研究博物館の小枝圭太特任助教と美ら海水族館の当真英之主任(当時)、琉球大学理学部の立原一憲教授の研究グループは、夜行性魚類のミナミハタンポに光るタグをつけて泳いで追跡することで、夜間の行動生態を解明したと発表した。ミナミハタンポは夜間に昼間のすみかのサンゴ礁から出て、サンゴ礁の外まで長距離移動し回遊していることがわかった。サンゴ礁生態系の解明につながる成果と期待される。
ミナミハタンポはスズキ目ハタンポ科に属する夜行性魚類で、体長は12~15㌢㍍(成魚)。日中はサンゴ礁域の水中洞窟などの暗がりで数十~数千個体の群れをつくっている。夜間は昼間のすみかから姿を消すことが知られていたが、その間の生態は不明だった。
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