2021.12.03 研究・成果
東京大学大学院医学系研究科の河西春郎教授と東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構のUCAR Hasan特任助教らの研究グループは、大脳の興奮性シナプスの後部である樹状スパインが学習時に頭部体積を拡張する増大運動の際に、軸索終末を力学的に押すことで、軸索終末が力を感知して伝達物質の放出を増強していることを明らかにしたと発表した。これまでシナプスでは情報伝達が電気伝達か化学伝達かでなされていると考えられていたが、新たに力学的伝達の様式が存在していることがわかった。スパインシナプスには精神疾患の原因となる多くの分子が関係することから、この診断法開発につながる成果と期待される。
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