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2023.01.01 研究・成果

副鼻腔炎にレチノイン酸投与 福井大が新規治療法視野

福井大学医学部の坂下雅文講師

 

風邪などをきっかけに発症する副鼻腔炎は、一般的には蓄膿症と呼ばれ、疼痛や圧迫感、嗅組織への通過障害、炎症による鼻汁の滞留、鼻ポリープの形成などが生じる。慢性化すると日常生活の質の低下や、重大事故につながるため、鼻ポリープを手術で取り除くことで治療する。ただし、指定難病である好酸球性副鼻腔炎の場合には、ポリープを取り除いても5年以内に半数が再発する。そのためステロイドが用いられるが、長期使用による副作用が問題になっている。日本には、200万人の慢性副鼻腔炎患者がいると推定され、そのうち2万人が難治性と考えられており、新規治療法の開発が望まれている。
福井大学医学部の坂下雅文講師と高林哲司講師らの研究グループは、好酸球性副鼻腔炎の病態の原因の一つとして、身体に必要な必須ビタミンのビタミンAとその代謝産物のレチノイン酸が関わっていることを世界で初めて見いだした。坂下講師は「レチノイン酸の投与による新しい治療方法につなげたい。点鼻方法について、企業との共同研究を実施するとともに、適切な容量を確認するための医師主導治験も考えている」という。

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