2020.12.18 研究・成果
膝の痛みで日々苦痛を感じ、要介護の原因にもなる変形性膝関節症は、進行はゆっくりだが、進行を止める有効な治療法はない。一方、外傷後変形性関節症は、けがによって軟骨が傷んで、変形性膝関節症に進行する。外傷というきっかけがあり進行も早いため、受傷後早期に治療を始めれば進行を止められる可能性がある。
京都大学大学院医学研究科の西谷江平特定助教、松田秀一教授、池田華子特定准教授、大学院生命科学研究科の垣塚彰教授らの研究グループは、ラット外傷後変形性膝関節症モデルを用いて、垣塚教授が開発した薬剤「KUS121」(Kyoto University Substance 121)の投与実験を行ったところ、関節軟骨の細胞死を防ぎ、関節軟骨の損傷と滑膜炎の抑制につながることで、変形性膝関節症を抑制する効果があることを解明した。
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