2025.06.27 研究・成果
大阪大学微生物病研究所の迫口瑛史助教(研究当時)、荒瀬尚教授、岩永史朗教授らの研究グループは英国オックスフォード大学と共同で、熱帯熱マラリア原虫とナチュラルキラー(NK)細胞が、それぞれ感染赤血球表面タンパク質と受容体を介して、互いに認識・攻防する共進化を遂げてきたことを明らかにしたと発表した。熱帯熱マラリアは感染赤血球上に発現させたタンパク質「RIFIN」をNK細胞に認識させて免疫を回避。それに対しヒトはNK細胞の抑制化受容体を活性化受容体に進化させることでマラリア原虫からの防御能を獲得していることがわかった。新たなワクチン開発につながると期待される。
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