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TOP > 最新記事一覧 > 脳動脈瘤「薬物治療に道」 関与遺伝子変異 理研が同定

2023.06.30 研究・成果

脳動脈瘤「薬物治療に道」 関与遺伝子変異 理研が同定

中冨浩文チームリーダー

 

日本人の約5%が未破裂動脈瘤に罹患するが、その発生過程やくも膜下出血に至る病理病態についてはよく分かっていない。また脳動脈瘤には、風船のような形嚢状動脈瘤(脳動脈瘤全体の90%以上)と、ラグビーボールのような紡錘状動脈瘤(全体の10%弱)があるが、それぞれに体細胞遺伝子変異がどう関与しているのかも分かっていない。理研脳神経科学研究センターの島康之上級研究員(研究当時)、中冨浩文チームリーダー(杏林大学医学部教授)、太田仲郎客員研究員(東京大学大学院医学系研究科教授)、生命医科学研究センターがんゲノム研究チームの笹川翔太研究員、中川英刀チームリーダー、東京大学大学院医学系研究科の齊藤延人教授、山梨大学医学部の金然正特任助教、大塚稔久教授らの国際共同研究グループは、ヒトの脳動脈瘤検体から脳動脈瘤の発生に重要な体細胞遺伝子変異を同定し、遺伝子導入によるマウス脳動脈瘤新生・抑制モデルを初めて樹立した。脳動脈瘤の治療法には、開頭手術か血管内カテーテル治療しか選択肢がないが、今回の成果は、薬物療法という第三の選択肢の可能性を開くものだ。

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