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2019.09.13 研究・成果

ガン細胞の老化誘導で増殖抑制 新たな治療法の可能性

岐阜大学医学部整形外科(研究当時:京都大学iPS細胞研究所)の河村真吾助教、東京大学医科学研究所の伊藤謙治特任研究員、山田泰広教授らの研究グループは、明細胞肉腫(Clear Cell Sarcoma:CCS)のマウスモデルに形成された腫瘍の細胞株からiPS細胞を樹立し、このiPS細胞をマウスの胚盤胞に移植することで、CCSと同じ遺伝子変異を持つキメラマウスを作製した。作製したキメラマウスの組織を詳細に調べることで、遺伝子変異が存在しても多くの組織では腫瘍は形成されないことや腫瘍抑制には細胞老化が関与していることを明らかにした。また、分子基盤を明らかにすることで、ガン細胞に細胞老化を誘導し、ガン細胞の増殖を抑制できることを示した。エピゲノムを標的として老化を誘導するという新たなガン治療法開発の可能性を示した成果だ。

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