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2024.01.01 研究・成果

見えてきた口紅の微視的構造 下処理なしの観察手法開発      コーセーと東北大

スティック型口紅はワックスや液状油のような油性のベースに、色を付ける顔料や輝きを演出するパールなどを練り込んで作られている。口紅の硬さは、このワックスの種類と構造に依存しており、使用感や製剤としての安定性にも大きく関係していると考えられている。この微視的な構造を分析するためには解像度が高い電子顕微鏡が用いられるが、従来の観察方法では真空状態が求められるため、前処理で液状油を取り除く必要があり、口紅本来の構造を観察することができなかった。
コーセーは、東北大学多元物質科学研究所ソフトマテリアル研究拠点の陣内浩司教授らとの共同研究により、クライオ電子顕微鏡を用いてスティック型口紅の微視的構造を、成分の欠損や構造変化をさせることなく観察する方法を開発した。口紅本来の微視的構造を可視化できることから、製剤開発や品質保証に有用になる。日本化粧品技術者会学術大会で発表した。

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